生きていると、誰しもがイヤなことや制約などに直面することがあります。
こういったことが多くなってくると、生きづらさや不自由さ、閉塞感といったものを感じてしまうことがあるのではないでしょうか?
そして、こういったものは人生を制限する重りや鎖のようで、とても消耗させられる感じがします。
そこで、今回は、
・なぜイヤなことが人生を制限してしまうのか?
・制限を緩めて選択肢を増やすにはどうしたらいいのか?
といったことについて考えてみたいと思います。
人生を縛るものとは?
生きていると多かれ少なかれイヤなことが出てきます。
こういったものが多くなればなるほど、人生や行動は制限されていって、人生の経験や体験は乏しくなってしまいます。
そうすると、人生は狭く、束縛されたものになってしまいますよね。
例えば、食べものです。
食べものには好き嫌いやアレルギーなどがあります。
美味しくて有名なカキという貝がありますが、アレルギーで食べられない人もいます。
私はカキを食べられないのですが、おいしそうにカキを食べている人を見ると、「あぁ~、自分もカキが食べられたらいいのにな~」と思うことがあります。
このときに、「カキを食べる」という行動が制限されているので、「カキを食べる」という点においては、カキを食べられる人よりも人生が制限されています。
しかし、納豆は食べられるし大好きなので、「納豆を食べる」という点においては、納豆が食べられない人よりも人生が豊かです。
かなりシンプルな例ですが、このように、自分を縛ったり制限したりするものは、アレルギーであったり、トラウマやネガティブな感情だったりと、かなり個人差があって多岐に渡るものだと言えます。
自分自身を牢屋に閉じ込めてしまう
もちろん、アレルギーなどはしょうがないわけですが、やはりイヤなことがあると、それを避けたくなるものです。
多くの場合、避けたいものが増えてくると、それに応じて「やりたくないこと」も増えてくるので、できる行動や行ける場所も限られてくるんですよね。
イヤなことが多い状況では、選択や判断の基準が「いかにイヤな思いをしないか?」という消去法になりがちで、そうなると、もう選べる選択肢が無くなってきます。
その結果、「もういいや」となって、やろうとしていたことを止めてしまったりします。
こういったことが癖になってくると、自ずと思考や行動の範囲が狭くなっていって、バリエーションの少ない人生になっていってしまいます。
ハードルや制限を緩くする
では、自分自身にかけてしまった制限を緩めて、選択肢を増やしていくにはどうしたらいいのでしょうか?
心理的なアプローチ
幼少期の体験やトラウマなどによって認知が歪んでしまったり、自己肯定感が欠如してしまうことで自分に制限をかけてしまうことは少なくありません。
このような場合、専門家による心理的なアプローチを活用することも有効です。
ただ、専門家を頼ることに抵抗を感じたり、経済的な負担を感じる場合は、まずは書籍やネットで調べてみるのもいいですよね。
今は、専門的な内容を分かりやすく解説してくれている書籍やネットの記事や動画がたくさんあるので、事前によく調べることができるようになりました。
そして、心理学や認知行動療法、自己肯定感などに関する優良な書籍などが格段に増えましたよね。
なので、自分自身の状態を知るためにも、まずはできる範囲で、こういった情報にアクセスしてみることも大切です。
制限を受け入れて他の選択肢を見つける
あえて制限を受け入れてしまうというのも一つの方法です。
例えば「押してダメなら引いてみろ」という言葉があります。
これは「押してみてダメだったけど、押すことを諦めずに押し続けた!」というのではなく、押してみてダメだと分かったのなら、他のアプローチを試してみたら?という格言ですよね。
もし、カキが食べられなかったら、他の美味しいものを食べればいいのです。
完璧主義を捨てる
これは特に日本人に言えることだと思うのですが、日本人は完璧主義という呪いによって行動が制限されがちではないでしょうか??
テストの点数、学校の成績、仕事やサービスの質など、あらゆるものに完璧を求められがちな気がします。
そして、ミスは許されない…。
そんなことをしていては、意欲や行動が委縮して当然ですよね。
神経ばかり消耗して、肝心の行動のためのエネルギーなんて無くなります。
最初は30~40点でOK!という意識でやってみて、徐々に修正や改善を加えて80~90点に近づけていくアプローチの方が健全で的確です。
思い切ってやってみる
やや荒療治ではありますが、思い切ってやってみることも有効な手段です。
「自分にはできない」と思い込んでいただけで、やってみたら意外とできた!ということが案外あるものです。
苦手だと思っていたことが、いざやってみたら好きになったとか。
残念ながら、見逃し三振や食わず嫌いでチャンスを逃してしまうことが往々にしてあるんですよね。
まずはチャンスに気づくことが大切ですが、チャンスに気づいても行動しなければ、未来において非常に後悔することになります。
なので、特に自分自身が望んでいることであれば、なおさら思い切ってやってみることで、新しい展開が開けるかもしれません。
少しずつやってみて慣れていく
一度にこなす分量を少なくして、少しずつ継続的に取り組んでいくことも非常に有効です。
完璧主義を捨てることや、思い切ってやってみることにも通じることですが、いきなり最初から100点を目指すのではなく、極端なことを言えば、最初は1点でもいいんです。
水泳であれば、最初にどうしても水に入るのが怖かったら、つま先を水面につけてみるだけでいいんです。
そして、次は足首まで、その次は膝まで、その次は腰まで、その次は胸まで…というように、徐々に段階的に水に慣れていくことで、いずれ水に潜ったり、泳いだりできるようになります。
これは言語の習得でも、楽器でも、勉強でも、すべて同じです。
最初から高いハードルを設定して失敗して挫折するのではなく、低いハードルから始めて、段階的にハードルを上げていくことで、最初のころは思ってもみなかった高さに到達することもあります。
それほど少しずつ積み重ねるというのは強力なんですね。
環境を変えてみる
生物は環境に大きく左右されるものです。
北極や南極、砂漠などの極端な環境では、生物が生存するのは非常に厳しいです。
宇宙にいたっては生命は生存できませんよね。
このように、生物は環境の影響を強く受けていて、ほとんど支配下にあると言えます。
そして、これは人間にも当てはまります。
人生は環境で決まるといっても過言ではありません。
一流の輪の中に入れば自分も一流になり、二流の中に入れば自分も二流になり、三流の中に入れば自分も三流になりますよね。
なので、自分にかかっている制限を取っ払いたい!このどうしようもない閉塞感を打ち破りたい!という場合は、思い切って環境を変えてみることも大いに有効です。
環境が自分を変えてくれることは多々ありますので、これも強力な手段です。
ただ、環境の力は良くも悪くも非常に強力なので、どのような環境に飛び込むかを意識的に選択することが重要です。
イヤなことが人生を制限する理由!制限を緩めて選択肢を増やすには?まとめ
自分自身で人生を制限してしまうことや、その対処法について述べてきました。
最初から完璧を目指すのではなく、徐々に取り組んでみたり、ときには思い切ってやってみたり、環境を変えてみることで、世界観や価値観が変わったり、自己肯定感が上がっていったりして、それまでの固定観念や思い込みなどが無くなっていったりします。
そうすると、世界の見え方や選択肢なども変わってきて、抽象度や自由度も高くなっていきます。
自分に制限をかけるのも、かけないのも自分次第なので、せっかくなら自由度の高い豊かな人生にしたいですね。