世の中にはたくさんの商品やサービスがあります。
そして、そのほとんどに値段がついていて、お金を払って手に入れることになっています。
でも、中には無料で使える商品やサービスもありますよね?
一見、お得に感じるのですが、無料のものにはデメリットも存在します。
無料だと思って利用していると、知らず知らずのうちに損していたり、ヘタをすると損の方が大きくなっていたりすることもあるので、無料のものにも注意が必要だと思いました。
そこで、今回は、
・無料は得なのか?損なのか?
・すべてのものに対価を払っている
といったことについて考えてみようと思います。
それ、無料だけど損していませんか?
無料の商品とサービス
無料の商品というと、よくあるのがスーパーやデパートなどでの試食や試飲、健康関連の試供品やトライアル商品などではないでしょうか?
こういったカタチのある商品は消費が目に見えて、明確な終わりが訪れますよね。
そうすると、今度また欲しい場合は正規料金を払ったり、継続課金に移行したりするので、無料と有料の線引きが明確です。
なので、「自分が何に、どのような対価を払っているのか?」ということが分かりやすいです。
では、無料のサービスは?
無料のサービスでパッと思いつくのがテレビやラジオです。
あるいは、今ではインターネットでも無料で使えるサービスがたくさんありますよね。
天気予報、交通機関の乗り換え情報、辞書、翻訳、地図…などなど、挙げればキリがないほどたくさんのサービスがあって、しかも、そのほとんどが無料で使えたりしますし、Wi-FiがあればスマホやPCでいつでもどこでも利用することができます。
こういったツールやサービスは本当に生活に役立つ便利なものですよね。
人生を蝕む無料とは?
YouTube
とはいえ、油断すると損であったり、本末転倒になってしまう無料のサービスもあります。
例えば、YouTubeです。
YouTubeは誰でも無料でアクセスして利用できる超巨大動画サイトで、いつでもどこでも世界中の人が投稿した動画を視聴することができますよね?
ただひたすら面白い動画であったり、趣味系のチャンネルであったり、それこそ天気予報やニュースのチャンネルであったり、中には語学学習などの何かのテーマを学ぶチャンネルなどもあります。
しかも、中にはその分野のトッププレイヤーのような人がスキルや技術について説明していたりするものもあります。
おそらく、一昔前であったら、なかなか見られなかったし、見られるとしてもお金を払って見に行く、聴きに行くようなコンテンツにいつでもどこでも無料でアクセスできてしまいます。
この状況が当たり前になっている現代では、ふだん意識することはあまりないですが、これはスゴすぎるなと思います。
本当に面白いものや有益なものに溢れているのですが、ボーっと見てしまうと、とんでもなく時間が経っていたりするんですよね。
これが非常に厄介で、面白すぎるのと、視聴へのハードルが低いので、ひたすら視聴することができてしまうんですよね。
そして、親切に「あなたへのおすすめ」とかいって、関連動画を無限に出してくるんです。
気づいたときには、かなり時間が経っていて、さらに目や身体が疲れてたりするんですよね。
夢中になっているときは気づかなかったりするんですが、ふと気づくと「あれ~、何だか疲れたなぁ」ってなっていることがあります。
そして、かなりの罪悪感に襲われるのが、
「うわ~、23時までにお風呂入ろうと思ってたのに、もう23時30分じゃん…しかも、お皿洗うの忘れてたっ!」っていうとき。
こういうときの「あー、何やってんだ自分…」という罪悪感は半端ではありません。
…こんな感じで、たくさんの時間とエネルギーを費やしたあげく、家事や明日の準備などが未完了という状況に陥ることがあります。
これは実際に困りますし、精神衛生上、非常に良くないですよね。
SNS
そして、SNSです。
SNSも本当にたくさんのものがあって、基本的にはほぼすべて無料で利用できますよね。
いろんな人とつながることができたり、世界中のあらゆる情報を受け取れたり、情報をシェアしたり、ふつうに連絡ツールにも使えたりして、ビックリするほど便利です。
ただ、これもSNSによる誹謗中傷、SNS疲れ、SNS依存など、いろいろな問題があります。
芸能人や有名人でもブログやツイッターの休止や閉鎖をすることがありますし、ママ友だとか学校のクラスでのSNSによるイジメなどがニュースになっていることもありますよね。
あるいは、長時間の利用による健康被害というケースもあったりします。
こういったツールは必要に応じて、ほどほどに使う分には非常に便利で、生活の利便性や効率を上げてくれるものですが、使い方を誤ってツールに人生を振り回されてしまっては本末転倒ですよね。
対価を払うことの重要性
こういったサービスは無料で使えるので、良くも悪くもカンタンに使えてしまいます。
あまりに気軽に使えてしまうので、それを利用している間に自分が何を失っているか?どんな対価を払っているか?に気付きづらいんですね。
なので、それが無料のものであったとしても、「対価を払っている意識」を持つことが重要です。
払っているもの、消費しているもの、犠牲にしているものは決してお金だけとは限りません。
時間、体力、空間…など、いろいろな資源がありますが、そういった自分の資源のどれかを何らかのかたちで対価として払っているはずです。
それが「何かをする」ということですよね。
鋼の錬金術師という漫画・アニメの作品があるのですが、その作品の中では「等価交換」という考え方が大きなテーマになっています。
この作品はとても素晴らしい作品で、作品のストーリーや作中のアクションなども傑作なのですが、話の内容がほとんど哲学や倫理などのテーマに及んでいて、観る方も考えさせられるんですよね。
それでいて、観ていて充分に楽しめるというスゴい作品です。
この作品で「等価交換」という概念が、これでもか!これでもか!というくらい出てきます。
これは仮に無料のものであっても、大小の差はあれ、決して無視できない力学です。
無料のものを利用するときも、「対価を払っている」という意識を持つことで、過度の利用や依存などを避ける一助になるのではと思います。
タダより高いものはない!?無料は得か損か?まとめ
何らかの商品やサービスに「対価を払う」というと、基本的にはお金を払うことになります。
「お金を払う」というのは、お金が出ていってしまうので、どちらかと言えばマイナスのイメージを持ちやすいかも知れません。
でも、そうすることによって、商品やサービスへの感謝や応援の気持ちを表すことができますし、「対価を払っている」という意識を持つことで、こういった無料の負の側面から自身を守る戒めにもなります。
なので、高品質なサービスが無料で使えるということにマヒしてしまうのではなくて、物事には相応のコストがかかるということを肝に銘じて日々生活したいものです。